- 長い間勤めても給料が上がらない
- 交渉して給料上げたい
- 交渉の仕方が知りたい
資格を取っても転職してもなかなか自分の希望額に届かないことってありますよね?
介護業界の収入源は介護報酬が主で上限もあるため全員が大幅にアップするって難しいんですよね。
そんな時に威力を発揮するのが給与交渉。
黙っていても給料はあげてもらえません。ガンガン給料交渉するべきです。

こんな疑問に答えるためにこの記事では上手く給料交渉して給料アップさせる方法を解説します。
この記事の内容
- 介護職の給料交渉のコツ
- 実例から学ぶ交渉術
この記事を書いているボクについて
介護業界で働いて20年になりました。転職して大幅にアップしたこともなくむしろ今の職場に入ったときは年収は60万円くらい下がりました。
それでも交渉することで以前の年収を大幅に超えることができました。
交渉の仕方がわかるので、交渉したことない人や交渉の方法がわからない人におすすめの内容です。
この記事を読むことで毎月口座残高を確認しながらやりくりする苦労から抜け出すことができるようになります。
介護職が交渉で給料を上げるコツ
交渉で給料を上げるコツは事前準備をしっかりやること。実際の交渉より事前準備のほうが大切です。
準備すること
- 実績を作る
- 会社の利益を上げる
- 信頼される
この3つを準備しておかないとどんなに交渉しても多分無理です。
理由は先述したとおり事業所の収入はほぼ介護報酬に依存してるので、収入に限界があるからです。
なので、まずはこの3つを揃えておくこと。つまり事前準備が必須ってこと。
これをしっかり覚えておいてください。
実績を作ること
実績って一言で言ってもよくわからないですよね?
例えば自立支援頑張って要介護5→2になるとか、介護拒否や暴言がひどい利用者への対応を工夫して穏やかになったとかも実績です。
仕事できない職員をしっかり指導してバリバリ働けるようになったってのも実績ですね。
- 介護職としてのスキルが高い
- 指導者としてのスキルが高い
ざっくりまとめると上記の2つになるんだけど、こういう人は間違いなくキャリアアップします。なので、当然給料アップにもつながるし交渉する時のいい材料になります。
他にも周りと差別化して実績を作る方法があります。下記の記事で資格を使って実績をあげる方法を実例付きで解説してるので、そちらも参考にしてみてください。
会社の利益が増えること
会社の利益が増えることが一番大事。
理由は簡単で、上司は収益も増えてないのにあなたの給料増やそうなんて考えにはならないからです。
下記のように会社に利益が生じる実績がない場合は給料交渉はうまくいかないです。
- 介護度が下がった
- 認知症の周辺症状が落ち着いた
- 指導で職員が成長した
これらは全部誇れる実績だけど、会社の利益は増えてないうえに介護度下がって減収になってます。会社の利益が増えてないので交渉はうまくいかないです。
これと一緒でまずは会社の収益を上げて貢献する。それがあっての交渉ってことです。
信頼されていること

こう思うのはまだ早いです。
なぜかというと交渉にはあなたの信頼度も必要だからです。
具体的に言うと、あなたの普段の仕事ぶりや人間性が交渉を成立させるために重要になってきます。
普段から上司に対して否定的な態度をとっていたり、仕事はするけど細かいルールを守らないみたいな感じだときっと素直に交渉に応じてくれません。
定量的な実績を提示すれば給料を上げてくれても、もしかしたら希望する額ほど上げてくれないかもしれません。
普段から信頼される振る舞いをしている人間とそうじゃない人間を比べるともちろん前者のほうが応じてもらいやすくなるってことです。
質問:ほんとにこれだけで大丈夫?
厳密に言うと準備はできるだけたくさんしておいたほうがいいです。
例えば下記。
- 交渉相手のタイプを理解しておく
- 理想のゴールを決めておく
- 断られたときの代替案
最低限この3つは必要です。
交渉相手のタイプを理解しておく
ざっくり2つのタイプに分けちゃいます。
- 論理的タイプ
- 感情的タイプ
普段から論理的なタイプなら準備した実績を論理的に伝えればいいし、感情的に動くような上司なら努力そのものを付け加えながら伝えていくと効果的かもです。
理想のゴールを決めておく
給料交渉の場合理想のゴールは上げてもらう金額です。
これは当たり前だけど、自分が決めてもないのに相手に伝わることはありません。

なんてイラっとされて多分いい結果は生まれないかと。
なので、上げてほしい金額は交渉前にきちんと決めておくこと。
断られたときの代替案
これもめっちゃ大事で交渉用語ではBANTAって呼ばれてます。
例えば、あなたが提示した金額をどうしても出せないって時に、あなたがどこまで譲歩できるか考えておかないと上司が条件の変更を求めてきたときに答えられません。

こんな感じで一度持ち帰ってしまうと交渉のテンポが悪くなるうえに、最悪3日間で上司が考え直してやっぱりダメだ!ってなっちゃうかもしれません。
なので、どこまで譲歩できるか代替案まで考えておくことが必須です。
実例から学ぶ給料アップ交渉術
事前準備が済めばいざ交渉なんですが、ここはボクが人件費削減して基本給を上げた実例で解説します。
下記ののようなツイートをしました。
マジでつまらんツイートなのでごめんなさい
給料交渉は信頼されてること前提だよ
で、お金を増やしてもらうんだから会社にお金が入ることが大前提です
努力とか信頼とかじゃ根拠にならないってのを覚えといて
ボクが人件費削減して交渉した時の具体例あげときます
— ももとら@介護主任 (@momotora1173) July 12, 2020
マジでつまらんツイートなのでごめんなさい
給料交渉は信頼されてること前提だよ
で、お金を増やしてもらうんだから会社にお金が入ることが大前提です
努力とか信頼とかじゃ根拠にならないってのを覚えといて
ボクが人件費削減して交渉した時の具体例あげときます
結論から言うとこの一回の交渉で年収が24万円アップしました。
具体的な実例を以下で解説します。
実例:人件費削減で年収24万円アップ
交渉成立までの流れは下記の4STEP。
- 実績を作る
- 会社の利益を増やす
- 信頼を得る
- 交渉する
STEP1:実績を作る
この例の実績は人件費削減です。ボクが主任になってからまずやったことは下記のこと。
- 会議の時間の短縮
- 自分は残業しない
ボクの前の主任は毎回会議が2時間以上…ひどい時は3時間くらいやってました。
時間外の会議なので当然人数分時間外手当が発生します。
てか、普段から話しておけば会議すらいらないんじゃないって思ってます。職場の決まりなのでやりますが…
ちなみに前の主任は会議以外にも以外にも時間外手当をもらっていたので、ボクが時間外手当をもらわなければその分削減につながりますよね。
もちろん他の職員にもよほどのことがない限り時間外勤務はさせてません。そもそも残業がないように業務改善していくのも仕事ですからね。
こういうのが全て実績です。あとは実績を根拠として提示できるように数値化すればOKです。
STEP2:会社の利益を増やす
実績を作る時点で会社の利益を増やすことを考えていたので、あとは適切な評価がしてもらえるように数字を出すだけ。
- 残業時間(会議除く)
- 前主任:月20h
1,000円×20h=20,000円 - ボク:残業なし
1,000円×0h=0円
月2万円の人件費削減
- 前主任:月20h
- 会議時間
- 前主任:2h
1,000円×18人×2h=36,000円 - ボク:1h
1,000円×18人×1h=18,000円
月18,000円の人件費削減
- 前主任:2h
①+②=38,000円の人件費削減
これで年間456,000円の人件費削減
(算数が面倒なので時給1000円で計算)
STEP3:信頼を得る
このSTEPは特殊でそれ以前からやっておくことがおすすめです。
普段から真面目に働くこと。これに尽きます。
そのうえで交渉時にアピールすべき点が2つ。
- 会社の利益を優先する姿勢
- 比べる対象との差
例えば、上記の計算を時給1000円で計算したのも自分の利益よりも少しでも会社の利益を考えた結果だし、1年間前主任よりも経費削減し続けてもすぐにアピールせずに職場に還元し続けたことがそうです。
実際のところ前主任より成果を上げてるのに主任手当の金額は一緒だし、逆に時間外手当なんて少ないですからね。
こういった点を交渉時にアピールすればその場でも信頼度が増します。
成果を出して当たり前って思われてるので、すぐにアピールせず実績を積み上げて交渉するほうが効果的です。
STEP4:交渉する
準備してきた根拠に基づいて交渉していきましょう。
必ず最初に結論を伝えること。
給料を月2万円上げてください。
なぜなら、年間456,000円の収益を上げた実績があるからです。具体的には、会議時間や時間外勤務をなくすことで人件費の削減ができました。
月2万円増やしても会社の利益はトータルでプラスになります。この実績が継続できるかどうか不安に感じるかと思いますが、もし継続できないようなら減額してもらっても構いません。
給料での評価をもらうことがより一層会社に貢献するための励みになります。
繰り返しになりますが、月2万円の引き上げをよろしくお願いします。
こんなにかしこまった言い方ではなかった気がするけどこんな感じ。
実はこれPREP法っていう方法なんだけど下記のような流れで話していきます。
- 結論
- 理由
- 具体例
- 結論
この時は上記に【反論への解答】も加えてます。
PREP法を使った話し方は下記の記事で詳しく解説してるのでよかったらどうぞ。
断られたらどうしたらいい?
ここで断られたときの代替案が活きてきます。

ボクは最低ラインを1万円って決めてたんですが、こうなふうに答えました。
実は時給を安く見積もってるので実際にはもっと会社に還元できます。それに前主任よりも成果を出してるのに給与面では劣っているのが悔しいです。
でも、自分の都合で考えてしまって申し訳ありませんでした。
もっと会社に還元できるように月15,000円でお願いします。
ここでOKもらって交渉成立しました。
こんな感じで断られたら最初に決めておいた理想のゴールと最低ラインの間で交渉成立させるのがおすすめ。
ドアインザフェイス…
最初に大きな要求をして断らせておいて、そのあと小さな要求をする。
断った罪悪感から後の小さな要求をOKしてくれるっていうテクです。
まとめ
交渉で給料を上げるコツと交渉術について解説してきました。
この記事のまとめ
- 給料交渉で大事なのは事前準備
- 実績を作る
- 会社の利益を増やす
- 信頼される
- 交渉はPREP法で話す
給料交渉ってマジで大事で黙ってたら給料は増えません。昇給なんで微々たるものなのでガンガン交渉しましょう。
とはいえ、職場の運営がある程度うまくいってないと難しいし実績もなかなか作れないってこともあります。
ボクの場合は実績が作りやすい立場なのと、前主任という比べる対象がいたので比較的簡単なほうだったのかと。
どうしてもここまでするのが難しいって人は転職で給料を増やす方法もあるので下記の記事が参考にしてみてください。
転職して給料を増やすときに失敗しないコツがわかります。今よりもっと収入を増やせるかと思います。
>>【転職で給料を上げるには?】転職で年収アップのコツ3つを徹底解説
低賃金と言われる介護業界だからこそ黙っていたら損です。勇気を出して交渉を。
あ、でも同じ職場の人には内緒にしたほうがいいかも。
何人も一気に交渉したら全員が即断られます。
銀行口座の残高が気にならない未来が見えたでしょ?
じゃあおわります。
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